ビジネス・経済 2017.10月号

元外資系投資銀行アセットマネジャーが分析する! バンコク不動産投資最新動向

第18回 久しぶりのチャンス、アシュトンアソークの投売りを狙え!

数年前に売り出された高級物件がチャンス


2014年9月に売り出され、即日完売したアナンダーのアシュトンアソーク。筆者はサイアムパラゴンで行われたプリセール初日に様子を見に行ったのだが、昼過ぎに着いた時には既に完売になっていた。当時は反政府運動が鎮圧され、香港等の投資家が堰を切ったようにバンコクの不動産を買い始めた時でもあり、海外での先行販売で相当数が売約済であったという特別事情もあったのだが……。

さて、そのアシュトンアソークの竣工引渡しが今月から始まる。しかし、今のラグジュアリーコンドミニアム市場は当時の勢いを失い、プロジェクトの選別化が始まっている。トンロー通りでは30万バーツ/㎡を超える新規プロジェクトが当り前のように出てきているが、実は売れ行きは芳しくない。こういう時はむしろ数年前の今より地価が割安だった頃に売り出された高級物件を安値で拾うチャンスであり、そこでこのアシュトンアソークの投売り買いなのである。

最近、デベロッパーのアナンダーは手抜き工事の問題が続けざまに起こり、かなり評判が悪い。しかし、同物件は平均的な高級物件とはロケーションが違う。BTSアソーク駅から徒歩数分、MRTスクムビット駅を出たところの文字通りベストピッチに建つプロジェクトだ。ところが、タイ人がコンドミニアムの個人売買を行うサイトでは、780以上あるユニットの約9割を占める1ベッドルームが、その過剰感もあって相当数売り出されている。何らかの理由でデベロッパーからの引き渡しに応じられない連中の投売りが始まっているのだ。

投売り物件の探し方

筆者は著書やブログの中で供給過剰気味の小さな1ベッドルームは買わない方がいいと書いてきたし、もし買うなら40㎡以上だと今も思っている。しかし、矛盾するようだがベストロケーションの物件が3年前のプリセール価格で買えるとなれば話は別だ。例えば、同物件で30階以上の高層階が今なら23万バーツ/㎡台で買える。実際に筆者がクライアントに推薦した物件は、マハナコンやバイヨークタワーが一望できる素晴らしい眺望だ。30㎡台の1ベッドルームであっても、このロケーションと眺望なら家賃設定さえ間違わなければ競争力は高いはずだ。

著書『バンコク不動産投資』でも竣工直前直後の投売りは買いのチャンスと解説したが、アシュトンアソークの今の状況は、個人間売買サイトを注意深くチェックしていれば思わぬ掘り出し物件を拾えるまたとないチャンスなのである。
具体例としてこんな物件がターゲットだ。「Ashton Asokeขายขาดทุน 200,000 บาท ห้องเดียวเท่านั้น ขนาด 33.5 ตรม. ตําแหน่ง 25 ทิศตะวันตก ขาดทุนจริง จากหน้าสัญญา เจ้าของไม่สามารถโอนกับโครงการ(アシュトンアソーク、西向き33.5㎡の1ベッドルームのオーナー、引き渡しを受けられないので売買契約書の金額からさらに20万バーツ引きの損切りで売ります)」。

この物件は出たと同時にSoldとなったが、こういった優良物件の場合、竣工引渡しが近づき焦って投売りされる物件を待ち構えるバーゲンハンターがたくさんいるのがわかる。
ただし、タイ語の読めない日本人が自力でこういう投売り物件を見つけ、個人売主に連絡を取って交渉し、デベロッパーに外国人枠で買えることを確認してから名義変更までこぎつけるのは容易ではない。だが、こういう時こそ筆者のようなリテインドエージェント(買主代理人)を使えば、利害相反なく投売り物件が買えるのである。


藤澤 慎二
前職はドイツ銀行の国際不動産投資ファンド、RREEFのシニア・アセットマネジャーで米国公認会計士。現在はバンコクに在住し、自身のブログ「バンコクコンドミニアム物語」(http://condostory.blog.jp)で、バンコクの不動産マーケット情報を発信している。

連絡先:087-481-9709
bkk.condostory@gmail.com

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