ブック 2017.10月号

Book Review 社長が紹介する一冊、DI Marketing Co., Ltd.


DI Marketing Co., Ltd.
代表取締役社長 加藤秀行
東京大学経済学卒業後、ドリームインキュベータ(DI)に参加。DI子会社のDIマーケティングを設立し、代表取締役社長を務める。ベトナム、タイ、インドネシア、中国、インドなどアジア各国で進出戦略コンサルティングを行うかたわら小説を執筆し、2015年「サバイブ」で文學界新人賞を受賞。同年に「シェア」で、翌年には「キャピタル」で芥川賞候補に選ばれる。
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DI Marketing Co., Ltd.
246 Times Square Building 10th Fl., Room 10/04, Sukhumvit 12-14 Rd., Klongtoey Klongtoey, Bangkok 10110
http://dreamincubator.asia

『大空のサムライ―かえらざる零戦隊』 坂井三郎著 光人社NF文庫 B411

人が困難に立ち向かう時

太平洋戦争時、零戦機の乗り手として中国やラバウル、ニューギニア戦など幾多の激戦で大小の敵機を撃墜したことで知られる大日本帝国海軍の戦闘機パイロット、坂井三郎氏の自叙伝。加藤社長が本書を読んだのは、ベトナムで事業を始めた約4年前のこと。ドリームインキュベータに入社2、3年目の頃、堀 紘一代表取締会長が紹介していたことをふと思い出して手に取ったという。

コンサルタントという職業柄、「仮説を立てる癖がある」という加藤社長。読み進めるうちに、坂井氏が戦場を生き抜くことができたのは、本の中では語られていない、何か「科学的な事実」があったからではないかと考えるようになったと話す。

「レーダーもGPSもなかった零戦機で、敵機を攻撃するのに必要な視力や反射神経は、徹底的な訓練によって覚えたと言います。本の中では語られていませんが、もし坂井氏が細かなデータや記憶を日記のようなもので記録していたとしたら、その積み重ねが生き残る術になったのではないかと考えるようになりました」。

鮮明に描写された坂井氏の記憶からは、死を目の前にしながら、自身が置かれている状況を一歩引いて見ていたようにすら思える。
不測の事態への対応力や判断力が求められるという点では、海外でのビジネスにも通ずるものがある。限界の状況で、人は何を考え、どう動くのか―。これ以上ない困難に立ち向かった先人の行動、心情に引き込まれる一冊だ。

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