Book Review 社長が紹介する、一冊　Clisk Co., Ltd. (Clisk Thailand) 金城 弘二郎

『道をひらく』　松下幸之助著　PHP研究所　369B

「経営の神様」が考える生き方、仕事の仕方

パナソニックの創業者、松下幸之助氏が自身の体験をもとに「困難にぶつかったときに」「仕事をより向上させるために」「生きがいのある人生のために」など11項、121篇を綴った短編随筆集。
1968年の発刊以来、世代を超えて読まれてきた本書。紹介くださったCliskタイ法人の金城社長は、昨年社長の職に就いた時に「経営者としてどうあるべきか、日本を代表する企業を創った偉大な先人の考え方を知りたい」と手に取ったのだという。
「『旗を見る』篇に、“…目に見える旗はもちろんのこと、目に見えない旗をも、よく見きわめるだけの心がけを、つねにきびしく養っておきたいものである。”という一文があります。数字など、目に見える部分を伸ばすことも重要ですが、例えば社内環境や人材強化、ブランディングのように、実際に目には見えない部分が会社に与える影響は大きい。全体を把握して、対策を講じることの必要性を再確認するきっかけになりました」。
物事がうまくいかなかった時、理由を分析して達成へと向かう作業が好きだという金城社
長。「もちろん不安もありますが、やってみないと分かりませんし、苦労しても成果が出れば楽しい。偉大な先輩経営者がやっていないことをやってみたい」と話す姿は、ポジティブなオーラに包まれている。
「先輩後輩問わず、これまで接してきた人たちの言葉や、感じとったもの、そして本、時にはスポーツを通して体得した考え方が、経営に生きることもあります。この先、自分の考え方に迷った時の、バイブルのような存在となる一冊かも知れません。