GMSバイヤー・セラーミーティング at SJC

event report

メコン地域の中小サプライヤーと在タイ企業を結ぶ、支援型ビジネスマッチング

ASEANの中でも経済発展が比較的遅れたCLMV(カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム)の中小企業支援を目的に、11月27日、チュラロンコン大学サシン経営管理大学院サシン日本センター(以下SJC)とメコン研究所(以下MI)の共同開催によるビジネスマッチングが開催された。
2度目となった今回は、日系を含む在タイ企業約50社がバイヤーとして。CLMV各国の食品、セラミック、シルクなど16のクラスターがセラーとして参加した。
藤岡資正SJC所長は、「これらの国々に共通する課題として、労働集約産業の底上げがある。例えば農作物はODA(政府開発援助)などの支援で高品質なものが作れるようになったが、真の目的は売ること。そのためのパッケージ技術や販売ルート開拓を独自で行えるようになることが重要」と課題を提起した。中小規模のサプライヤーが集まりクラスターを形成することで、単体では不足する生産量を補い、バイヤーの需要に応えられるだ
けの供給力がつく。藤岡所長は、「今回の参加クラスターはMIでマネジメント、マーケティングのトレーニングを受けてきており、エージェントに頼らないサプライチェーンができれば、作り手にも利益が均等に分配されるようになる。このモデルケースは修正しながら異なる産業クラスターでも取り入れられるので、知識やネットワークを広め、支援を受けずとも持続していけるビジネスが構築できれば」と話し、参加バイヤーともこれらの考えを共有した。
セラー側に参加したミャンマーのマンゴー生産販売者は、「品質には自信がある。国外販売を強化したいが、加工技術と物流・販売ルートをタイの仲介業者に頼っているのが現状。自力で販売できるようになるのが夢」と熱意を述べた。

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fujioka
サシン日本センター所長の藤岡資正経営哲学博士

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