新興アジアビジネスー その戦略と典型トラブル事例・回避策を学ぶ『京都銀行バンコクビジネス』

3月2日、京都銀行が主催する「バンコクビジネス交流会」が開かれ、取引先企業などから100名以上が参加した。同行は2013年にバンコク駐在員事務所を開設しており、3回目の開催となった今回の交流会では、土井伸宏代表取締役頭取による挨拶の後、チュラロンコン大学サシン経営管理大学院日本センター所長の藤岡資正氏と、東洋ビジネスサービスPCLの中尾英明氏・梅木英徹氏によるセミナーが2部制で開かれた。


第1回からセミナー講師を務めている藤岡氏

藤岡氏のセミナーテーマは「これからのタイビジネス戦略」。不確実で先が読めない時代に事業を進めるには“基軸”を持つことが重要であり、また新興アジアでのビジネスには答えがなく方程式も通用しないため、問題を適切に定義し、正しい問いを立てること。自ら活動し、問題を解決しながら学んでいく力を身に付けることが、より重要になると説明。日本企業が“技術で勝ってビジネスで負ける”から脱却するには、変化に対応し続けることが必要であると解説した。


梅木氏はタイと日本を比較しながら明快に解説

続いて講師を務めた梅木氏と中尾氏は、「タイ人との協業」について講演。まず梅木氏が、日本人とタイ人のハーフとしての観点から、両国の特徴や国民性を比較、共通点と相違点を解説した。これを踏まえ、中尾氏が日系企業の典型的なトラブル事例について、「労務問題」「税務問題」「タイ側パートナーや取引先との問題」の3点を挙げながら検証を行い、タイ人との協業時に起きやすいトラブルの回避ポイントについてまとめた。

gototop