人材 2017.03月号

人事の課題を解決する方法、ここにあります。【第5回】日本語人材、失敗しない採用のコツ

時代が変わり、業界の流れが変われば、必要な人材も採用の方法も変わる。
人材紹介で長年の実績と知見を持つ尾崎将範氏が、日系企業が抱える人事の課題を解決に導く。

みなさん、こんにちは。日系企業向け求人サイトJobsugoi.com代表の尾崎です。
特集テーマがBOIということで、読者の皆様の中には、これからタイに進出をされる、あるいは新しいプロジェクトを計画されている方も多いかと思います。
そんな時に多くの会社で必要となるのが、日本語を話せる人材です。特にタイ語は、日本人には発音の想像すらつかない文字ですし、声調や発音も難しいため、赴任前に勉強してもなかなか仕事で使えるレベルには追い付きません。また英語についても、お互いがネイティブではない言語を通して話すということに慣れていないと意思の疎通がうまくいかないケースがたくさん出てきます。

通訳を採用する、組織が小さいうちは全てのポジションに日本語を話せる人材を採用する、あるいはマネージャ層や責任者レベルは日本語人材、スタッフレベルはタイ語のみでもOKなど、各社様とも言葉の問題の解決には苦労されていらっしゃいます。
ただ共通しているのは、この数年間で日本語人材の需要が高まり、数の不足、給与の上昇やそれに関連してさまざまな問題が出てきているということです。

思わぬN1の落とし穴

例えばこれからタイに赴任される皆様の中には、「言葉は全く分からないから、とにかく日本語が上手なN1(日本語能力試験の最上レベル)、最低でもN2のスタッフで固めよう」とか、「同業界で経験の長いN1を持っている通訳を採用しよう」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
現在、日本語人材の給与は高騰しており、通勤に不便な工業団地等では、N1を所持している通訳の月給が10万バーツを超えている地域も出てきています。また、通訳の経験者は転職して給与が上がることが一般的であるため、せっかく採用できてもすぐに退職してしまう、というケースも頻発しています。

また、社長あるいは管理者についている通訳に情報がすべて集まってしまう、通訳が情報を取捨選択して上司に伝えてしまうということもあり、その結果、社内が通訳の方を向いて仕事をしたり、通訳に権力が集中してしまう、という悩みもお聞きしたことがあります。
これは一つの方法ですが、どのみちお互いに理解できる簡単な表現でコミュニケーションを取るのであれば、バックオフィスや技術のスタッフは、最低限意思の疎通ができる、N3レベルの人材を採用することを、弊社のお客様にはお勧めしています。このレベルの人材であれば、新卒なら2万バーツ程度、数年の経験のあるエンジニアでも3万から4万バーツで充分採用が可能です。
本当に高度な日本語力が必要なポジションなのか、ぜひこの機会に見直してみてください。


代表取締役CEO/博士(教育工学)、MBA(人事・組織戦略)
尾崎将範
グローバルリサーチ社にて人材コンサルタント・ヘッドハンターとして18年の経験を持つ。東南アジア全域での展開を見据え、2014年にJobsugoiを設立。

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