人事の課題を解決する方法、ここにあります。【第1回】IoT時代の人材採用術とは

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時代が変わり、業界の流れが変われば、必要な人材も採用の方法も変わる。人材紹介で長年の実績と知見を持つ尾崎将範氏が、日系企業が抱える人事の課題を解決に導く。

みなさん、はじめまして。日系企業向け求人サイトJobsugoi.com代表の尾崎と申します。今月から、人事に関するトピックを皆様にお届けします。
昨今話題になっているIoT人材は、これから製造業でもソフトウェア業界でもニーズが激増すると言われています。しかし知識や経験を既に持っている人材は現時点では一部の組込系エンジニアだけであり、かつ既に対象人材の奪い合いが始まっています。
IoTに対応できる人材は、開発分野では「ハードウェアを知っているソフトウェア技術者」、「ソフトウェアを知っているハードウェア技術者」、PMやコンサルタントでは「経営課題や各種プロセスの問題点と先端技術を結び付けて考えられる人材」ということになります。
しかし労働市場にこのような人材がいないとなると、解決法の一つは育成になります。ただし現在の採用方法ではなく、IoT人材にするという目的から逆算し、どんな人材を採用し育てていくかを考えなくてはいけません。

IoT人材候補の探し方、育て方

タイではソフトウェア技術者は情報工学、ハードウェアなら機械や電気工学系出身者、という条件で採用していることが多いのですが、IoTは言ってみればハード・ソフトそして全ての情報インフラの有機的な結合を進める概念です。
この概念を素早く理解できる人材の出身分野は、例えば制御工学や機械工学の出身者であり、あらゆるプロセスを定量的な概念に置き換えることが出来るのが数学や物理学の頭を持つ人材です。このような人材にソフトウェアやネットワークを教え、IoT人材として育てていくのが今後のトレンドになると考えます。
このほか、ネットワーク・ソフト・ハードそれぞれの技術者が各分野のエキスパートとなりその組み合わせで新しい製品・サービスを作り出していくという解決法もあります。その場合でも、関連する他分野の教育を提供し続けていくことが重要です。
また、エンジニアというのは、本質的に目先の給与よりも「知的好奇心の充足」や「恵まれた開発環境」を求めます。タイでエンジニアがすぐに転職してしまうのは、同じ環境なら給与が高い方が良いと考えるためであり、正当な評価を得られたり、教育等の環境が恵まれていれば転職はしたくないという方には私もたくさん会ってきました。
長期的なIoT人材の確保と離職率の改善の両方の解決手段として、上記の事柄を踏まえた採用や育成をお勧めします。もちろん、Jobsugoi.comでも、教育や評価の方法まで含めたトータル的な採用のサポートをさせて頂きます。

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代表取締役CEO/博士(教育工学)、MBA(人事・組織戦略)
尾崎将範
グローバルリサーチ社にて人材コンサルタント・ヘッドハンターとして18年の経験を持つ。東南アジア全域での展開を見据え、2014年にJobsugoiを設立。

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