【新連載】藪本 雄登氏がアドバイス! カンボジア、ラオス、タイ三ヵ国法務比較

jbl mekong

カンボジア、ラオス、タイの外資規制「 第1回 タイ編」

タイからカンボジア(例えば、ポイペト地区への進出など)、タイからラオス(例えば、サワンナケートへの進出など)といった、いわゆる「タイ+1」進出が増加してきています。
本連載では、タイを中心に、カンボジアやラオスといったタイ+1諸国に関する法制度をご紹介します。

jbl mekong

外資規制の概要

タイ国内での海外直接投資は、1999 年外国人事業法により規律されています。同法は、外国人(外国法人含む)に対する規制事業を次の表記載の通り三つのリストに分類しています。

jbl mekong

実務上の留意点

このようにタイにおける外資事業規制は広範にわたるため、タイ資本を51%以上とした合弁会社とすることで、外国人事業法の規制対象である「外国人」に該当することを回避する方法もあり、実際にタイに進出する多くの日系企業は、この方法を選択していると思われます。
しかし、こうした場合、現地株主による乗っ取りなどの問題が発生するリスクがあります。
そこで、最悪のケースを想定して、合弁契約など株主間の契約を締結することにより、マジョリティー出資者との関係で会社支配権を保全する戦略を構築される必要があります。そのため、タイでの進出の際には、必ず事前に弁護士事務所に相談されることを推奨しています。

 

Yabumoto
JBL Mekong代表・藪本 雄登
カンボジアで数年間の実務経験を有し、ラオス提携事務所を往復しながら、新興メコン法務全般に従事。新興メコン地域の法務に関する知識と実務経験をもとに、メコン地域への進出戦略の策定、進出時のリーガルフォロー、紛争発生時の対応などを執り行う。
【主な著書・執筆実績】
『カンボジアで事業を興す』(キョーハンブックス、2014年6月)
『カンボジア進出・展開・撤退の実務』(同文舘出版、2014年4月)
『カンボジア会社設立マニュアル』(日系公的機関より受託)
『カンボジア労務マニュアル 第2改訂版』(日系公的機関より受託)
『ラオス労働法』(日系公的機関より受託)

JBL Mekong
2F(受付), 5F, Phnom Penh Tower, #445, Monivong Blvd (St. 93/232),
Sangkat Boeung Pralit, Khan 7 Makara, Phnom Penh, Cambodia
Tel : +855(0)23-640-5621
info@jblmekong.com
www.jblcambodia.com

gototop