ASEAN BUSINESS PERSON

24時間365日、定温物流でメコン地域の食文化発展に貢献

ASEAN地域で活躍する日系企業を紹介
ASEAN×BUSINESS×PERSON
KONOIKE COOL LOGISTICS (THAILAND) CO., LTD.

KONOIKE COOL LOGISTICS
井上 亜樹 いのうえ あき( 左)
若山 優太 わかやま ゆうた( 右)

24時間365日、定温物流でメコン地域の食文化発展に貢献

中国・インドに加え、メコン・ベンガル地域(タイ・ラオス・ミャンマー・カンボジア・ベトナム・バングラデシュ)の拠点整備を進める総合物流大手のKONOIKEグループ。1993年のベトナム・ホーチミン進出を皮切りに、2000年フィリピン、01年インドネシアへ、09年には日本の物流会社としASEAN地域で活躍する日系企業を紹介て初めてバングラデシュへ進出。

その後も12年にミャンマーへ、13年にはカンボジアへ進出を果たしている。
タイへの進出は09年。現在展開する7社の現地法人のうちの1社、KONOIKE COOL
LOGISTICS (THAILAND)CO.,LTD. (以下、KCLT社)は11年に設立された。

KONOIKEグループは食品業界向けの複合ソリューションサービスに強みを持つ。冷凍(マイナス20℃以下)、冷蔵(5℃)、中温(15〜20℃)、常温の4温度帯で365日、24時間保管・輸送する「定温物流」システムは日本では約20年のノウハウがあり、安心・安全性が求められる食品の鮮度や品質を維持した物流に貢献している。

KCLT社はバンナーエリアに9900平米定温保管倉庫を構え、冷凍冷蔵商品、主に食品をはじめ、化学品や精密部品などの保管・輸送を行うほか、タイ人管理者主導のもと、3500平米の冷蔵帯ローディングエリアにおける流通加工なども行っている。顧客のシェアを大きく占めるのはファーストフードチェーンや大手コンビニエンスストアといったタイ系企業だ。

急速に伸びるモダントレード

日本でフォワーディング業務を担当してきた倉庫部門の井上亜樹GMは、「当社グループのタイ進出は同業他社に比べて後発でしたが、ドライバーによる配送先での商品陳列・現金回収など、日本では展開していない、タイ独自のサービスで差別化を図っています」と話す。やはり日本で冷凍冷蔵倉庫を担当してきた輸送部門の若山優太マネジャーと、お互いの経験をもとに、システムから人材までタイ拠点のベース作りに奔走する日々だ。

タイのトラック積載重量の制限は日本同様に厳しく、荷積みの際も日本並みの細かな確認が求められる。KCLT社の設立当時から駐在する若山氏は、タイ人ドライバーと知識を共有、理解までのステップを踏むため、自ら添乗指導も行うという。

「設立当時、冷蔵冷凍倉庫での勤務経験がある管理スタッフはおらず、ドライバーに関しても運転技術や軽事故の多さなど不安が拭いきれなかったため、教育に重点を置くことにしました。日本から現場第一線に立つ管理者をタイへ招聘し、約1年半にわたりタイ人スタッフを教育。

言葉の壁・考え方の相違などもありましたが、押し付けあうのではなく、歩み寄りながら互いに理解し考えることで、安全運転や商品在庫管理の質が向上、お客様からも評価を得ています。物を運ぶ作業は単純なものと思われがちですが、予想される事故を未然に防ぐためのベース作りが重要で、かつ難しい点です」。

同社グループはカンボジア、ベトナムでも冷蔵冷凍倉庫サービスを提供しており、陸路での国際輸送に対応している。通関制度の未整備から、まだ単価の低い食品輸送にはコスト高であるため、商品に応じた混載便サービスの提供を開始した。モダントレードが活発化する新興メコンエリアでの挑戦は、これからが本番だ。

 

鴻池運輸株式会社
大阪市中央区伏見町四丁目3番9号
HK淀屋橋ガーデンアベニュー
+81(0)6-6227-4600
KONOIKE COOL LOGISTICS
(THAILAND) CO., LTD.
335/29 Moo 9, Bangna-Trad Rd., (Km. 19),
Bangchalong, Bangplee, Samutprakarn 10540
02-337-3013~17
http://www.konoike.net

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