一筋縄ではいかないタイ会計管理向上の話

決算早期化・監査対応・J-SOX対応にお悩みの企業様へ

なぜ問題が起きるのか

近頃、決算早期化、監査対応改善、J-SOX対応に関するご相談が増えています。
この背景として考えられるのは、タイ拠点の規模拡大に伴う連結対象化、ビッグ4監査法人への変更、J-SOX対象になるといった変化の発生です。こういった変化は、これまで蓋をされてきた問題が表面化するポイントでもあります。

例えば、①親会社決算期限までに決算が終わらない、②監査法人様からの多数の指摘に経理マネージャーの方が対応できず期限までに監査が終わらない、などです。

①については、決算業務がブラックボックス化している場合によく起こります。対策としては、現状の決算業務を分析し、決算スケジュール策定など当たり前のことが当たり前にできているかを先ず確認します。しかし、経理トップの方が御局さん化している場合、この分析に苦労します。その場合、経理トップの配置転換・新規採用といった対応が必要となるケースがあります。時にはドライな人事が必要になるケースもあると考えます。

②については、経理マネージャーの方の能力不足が主因ですが、そもそも期限内の終了が不可能な段取りになっており、誰もそれに気づいていないケースがあります。そのまま進み、「今年も間に合いませんでした」となるのです。

対策としては、「いつまでに」「誰が」「何の資料を」準備し、監査法人様へ提供するかにつき、「資料準備時間」と「監査時間」を勘案し、終了期限から逆算してスケジュールを作成、監査法人様と合意をすることです(これは経験者でないと難しいですが…)。
日本ではこれを監査法人様にて先導してくれますが、タイではこれを会社様で主導しなければならないケースも多々ありますので注意が必要です。

具体的な対策方法とは

上記のような対応を行う場合、主に(1)社内リソース対応、(2)日本からの応援対応、(3)外部リソース活用、という選択肢が考えられます。

(1)の場合、新規採用も含めて対応可能な人材を用意できるか、(2)は通訳利用等、言語の壁をどのように取り払うかが鍵となります。(3)については一時的なコスト負担はありますが、改善が終了すれば追加コストはありませんので、長期での費用対効果は高いと考えています。

最後に、手前味噌ですが弊社サービスの紹介をさせてください。弊社では日本人会計士が日本品質での業務改善をご支援しています。また、経理用語に精通したネイティブレベル(日本語検定1級満点レベル、減損等の用語も把握)の通訳者を通して、あるいは英語の堪能なタイ人会計士を通して、タイ人の皆様と会話をしつつ円滑な改善をご支援しています。
これまで多くの企業様の課題を解決してきました。前述のような課題がございましたらぜひお声掛けを頂けますと幸いです。

西川 和輝 (日本国公認会計士)
BBS (Thailand) Co., Ltd.
早稲田大学商学部在学中に公認会計士合格。卒業後、あずさ監査法人に入所。上場、中小問わず幅広い規模・業態の監査に従事。2014年よりBBS(Thailand)にて会計コンサルタントとして在泰日系企業の会計管理水準向上を支援。

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