Book Review

誰にでも簡単に「できる未来」を味方につける方法


SALESREP INTER CO., LTD.
FUMIN (THAILAND) CO., LTD.

杉山 佳久
旭硝子のエンジニアとして渡タイし、縁あってDACO編集部で働いた後、独立。現在は日系の上場企業から中小企業まで、クライアントの状況に応じた「やりたいこと実現」のためのコンサルタントサービスを提供。透明なのに太陽光の暑さと紫外線を遮る大面積ガラス開口部にも施工できるフミンコーティングのタイ国販売施工代理店も経営する。
https://peraichi.com/landing_pages/view/sri


神田昌典 著
ダイヤモンド社 800B

 「日本のトップマーケッター」と称される神田昌典氏による、課題解決のために未来を味方につける『ストーリー思考』の実践的方法の解説本。本著には、著者が創出した 「フューチャー・マッピング」で、自らの隠れた才能を目覚めさせる方法がある。

 人生は、仕事、家族、社会、自分の各章で構成されていると言われるが、「ストーリー思考」は、どのパートにでも適用できる汎用性が面白い。今までの思考は、過去、現在から未来への流れで行うことが多いが、「フューチャー・マッピング」は、未来からの物語で発想を得て、物語の活用により具体的な行動へと駆り立てる思考法だ。

 作り方は簡単。始め・中・終わりと上下を分けた横3マス、縦2マスの6マスの四角を書くことから始まる。今の課題を言葉でとらえた後、その課題は一切忘れて、120%ハッピーにしたい人や架空の主人公を思い描く。その人は、120%ハッピーになって何と言っているだろうか? その人からの特別なプレゼントは? 時間軸を決めて、未来からの波線を書いてみよう。人生は、一本調子ではない。波風いっぱいに上下に振れる。その時の主人公の一言は? どんな物語ができあがるだろう。

 「フューチャー・マッピング」は、数十年先も、数年先も、1年先も、1ヵ月先も、1週間先も、そして今日という一日にも使うことができる。杉山氏は、この未来からの物語を創造することで、自分で思いつき、決めて、動き、形にする体験が可能になる手法を、クリエイティブと行動をつなぐフォーマットとして、日々に活かしている。

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