ビジネス・経済 2018.08月号

インドネシアのxEV政策動向と「メーキング・インドネシア 4.0」(前編)

インドネシアのxEV政策動向と「メーキング・インドネシア 4.0」(前編)

インドネシアのxEV政策は具体案が発表されていないが、今年になって「メーキング・インドネシア4.0」が発表されたことで、今後推進されることが予想される。以下では、Industry 4.0と絡めながら、同国におけるxEV政策の概要、課題を述べる。

「メーキング・インドネシア4.0」

2018年7月、トヨタはインドネシア工業省に13台のプリウス・ハイブリッド/プラグインハイブリッドを実証実験のために提供した。バンドン工科大学、ガジャマダ大学などが実証実験に参加することになり、同国の製造業では画期的な産学官共同のプロジェクトが立ち上がった。この背景にあるのは、ジョコ・ウィドド大統領が2018年4月に発表した「メーキング・インドネシア4.0」である。

メーキング・インドネシア4.0では、欧州等で唱えられている人、機械、情報をリアルタイムで繋ぐ連結性の確立するIndustry 4.0を下敷きにしながら、5つの重点産業分野の高度化と、産業分野横断的な人材育成、R&D&D、素材産業等の10の国家優先事項の発展を目指す。自動車は5つの産業分野の一つとして位置づけられており、内燃機関(ICE)やEVの輸出拠点化に注力する。

インドネシアでメーキング・インドネシア4.0が重点政策となった背景は、これまでのように資源や原材料輸出に依存したままでは、5%以上の高いGDP成長率を実現することは困難であり、2030年まで続く人口ボーナスを有効に活かせないままに経済発展が失速することに対する危機感がある。よって、工業省はメーキング・インドネシア4.0によって製造業を再活性化させ、2030年までに純輸出額(輸出額から輸入額を引いた金額)をGPDを10%までに回復、生産性の向上(倍増)等により、2030年までに世界の10位以内の経済規模を達成することを掲げている。

(ArayZ9月号に続く)

執筆者:野村総合研究所タイ


マネージング・ダイレクター
岡崎啓一


シニアコンサルタント
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