ビジネス・経済 2019.04月号

サイバー犯罪 東南アジア各国の取り組みに格差 対策費の増加で新たなビジネス機会も

サイバー攻撃への関心は世界的に高まっており、各国はサイバーセキュリティの確保に積極的に取り組んでいる。国連機関の国際電気通信連合(ITU)が加盟193ヵ国・地域の取り組みを評価した「グローバル・サイバーセキュリティ・インデックス(GCI)2017」によると、タイは22位と、アジア太平洋地域でシンガポール(1位)、マレーシア(3位)、オ―ストラリア(7位)などの後塵を拝んだ。順位は(1)法的措置(2)技術的な対策(3)組織的な対策(4)能力向上(5)協力体制――の5項目をもとに評価されており、タイは(3)と(5)で取り組みが成熟過程(Maturing)にあるとされ、総合でのセキュリティ先進国(Leading)入りを逃した。

ラグビーW杯、東京五輪など、大規模イベントの開催を控え、サイバーセキュリティを一層向上することが求められる、日本は11位。政府は昨年12月、情報システムに悪意のある機能が組み込まれた機器を調達しない考えを明らかにした。今年4月には必要な対策などを話し合う「サイバーセキュリティ協議会」が発足される見通しで、官民学による情報共有を強化する。

一方、タイを含めた東南アジア諸国のサイバーセキュリティ関連の支出は、2025年まで年平均で15%増加すると予測される(ガートナーなど)。ネットワークセキュリティファブリックを提供する米系フォーティネット(タイランド)によると、AI(人工知能)とIoT(インターネットオブシングス)の普及によって、重要な社会基盤とクラウドへの攻撃が強化・複雑化されるため、タイ国内の対サイバー攻撃支出は18~19年に20~30%増加する見通しだ。

17年の国内市場規模は20億バーツだった。18年は20%増で、セキュリティが必要とされる市場に新たなビジネス機会があると今後も国内市場は伸びる見通しだ。


出所:Garther,International Date Corporation,K.T.Kearney analysis


サイバーセキュリティ関連の展示会に出展したフォーティネット

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