もう悩まない!人材採用&育成のコツを解説 Vol. 4 タイ人事相談室|en world

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タイで日系企業への人材紹介に携わり7年の経験を持つ下川ゆう氏が、人材採用や育成にお悩みの読者様へコツを解説する本コラム。
今回からは『優秀人材を探す方法と採用のポイント』をテーマに、企業が理解しておくべき4つの事項について解説します。

〝求める優秀人材〞を採用するために必要な4つの事項

①採用方法の使い分けとパートナーの選び方

②社内採用担当者の決定とターゲット人材の明確化

③組織図とジョブディスクリプションの準備

④優秀人材を口説くためのアピールと魅力付け

採用パートナーの選び方

今回は、①採用方法の使い分けとパートナーの選び方についてお話したいと思います。
まず把握しておきたいのが、 「人材派遣会社」と「人材紹介会社」、「ヘッドハンティング会社」の違いです。人材派遣会社と人材紹介会社は混同されがちですが、実は役割もサービス形態もまったく異なります。
人材派遣会社は登録している人材を人材派遣会社の社員として雇用し、派遣社員としてお客様企業へ一定期間派遣します。よって、雇用契約は派遣会社と人材の間で結ばれ、実際に勤務する場所はお客様企業ですが、給与の支払いは派遣会社が行います。
次に、正社員採用のお手伝いをするのが人材紹介会社です。登録している求職者の中から、お客様企業が求める人材を検索、お客様企業の代わりに一次選考を行い、紹介〜採用までのアレンジ、交渉、説得などのサービスを提供します。
3つ目に、お客様企業が求める人材をピンポイントに絞り込み、もしくは名指しのターゲット人材に(本人の転職意思の有無に関わらず)アプローチして口説き、企業に紹介するのがヘッドハンティング会社です。
最適な採用活動を行うためには、人材の採用目的、ポジション、採用の難易度、条件面な
どを明確にして、各レベルに合った採用方法を考えなければなりません。
例えば、ジュニアのポジションであれば求人広告などで幅広く募集をかけ、スクリーニ
ングで絞り込む方法も可能ですが、重要なポジションやターゲット人材を絞った採用に関しては、求人広告やジェネラリストの人材紹介会社よりも、専門分野に特化した人材紹介会社、もしくはヘッドハンティング会社で集中的に採用活動を行う方が効率的です。

コンサルタントを味方に

人材紹介会社やヘッドハンティング会社は、企業にとって採用のパートナーとなります。まず人材紹介会社の担当コンサルタントに、自社の募集要項だけでなく、会社の魅力、仕事内容ややりがいなどをしっかり伝えることで、コンサルタントは積極的にターゲット人材に会社を売り込むことができるのです。
特にタイ人は、日本人よりも自分が担当する仕事の範囲、責任範囲をはっきりさせたがる傾向が強く、給与に関しても仕事内容や仕事量に見合う額を自身で判断して希望を出すため、人材紹介会社に求人を依頼する際はまず仕事内容を洗い出し、また組織図を描き、そのポジションが担当する責任範囲を明確にコンサルタントに説明することが重要です。
人材紹介コンサルタントを味方につけ、パートナーとして採用活動を行っていくことが、優秀人材の採用の第一歩です。
(次回は3月号に掲載されます)

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下川 ゆう yu shimokawa
en world Recruitment (Thailand) Co., Ltd.
日系チーム チーム・マネージャー
立教大学卒業。大手人材紹介会社の東京本社で経験後、2009年に来タイ。
以来、在タイ日系企業への人材紹介に従事。顧客企業の組織発展のための
採用支援を得意とし尽力している。

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