ビジネス・経済 2018.07月号

製造業におけるPMI②

日本とアジアで20年、1300社の経営に
寄り添ってきたエスネットワークスが解説する、
在アジア日系企業の経営管理術。

販売-生産-在庫を連携させて計画する

アジアでの製造業におけるPMI(管理体制)について、前回は在庫適正化という観点でご説明しました。今回は、販売―生産―在庫計画の連携についてご説明したいと思います。

製造業では、原材料の仕入→工場での製品製造→顧客への販売というフローをたどっています。そのため全社予算を前提として、①営業部門を主幹とした顧客への商品販売計画、②製造部門を主幹とした、どの製品をどの程度生産するかという製造計画、③商品販売計画と製造計画が順調に推移するために、どの程度在庫(商品、部材両方)を保有するかという在庫計画の、3種類の計画を密接に連携させて計画し、遂行させることが必要となります。

しかしながら、未上場企業では予算統制部門が未熟な場合が多く、上記3つの計画が作成されておらず、現場の日本人マネージャーやトップマネジメントの頭の中で完結させてしまっていることがほとんどです。

計画のポイントと適任者

実際に計画を作成する場合のポイントとしては、まず計画全体の変更がどの部門由来で発生しやすいか把握し、その部門を軸に他の部門の計画を策定します(上記参考)。

変更が発生しやすい部門および環境が把握できた場合、その部門から計画作成を行い、それに応じて他の部門の計画を作成していきます。ここでのポイントは、主となる部門が在庫責任を負うことが適正だということです。

なぜなら、計画変更の原因を招く部門が適正在庫量を算定し、在庫責任者として合理的な管理を行うことで、在庫に対して適正な判断が可能となります。

また、最終的に全社横断的な統合が必要であるため、トップマネジメントもしくは経営企画室等を横断的に対応できる人材が、全社予算責任者として管理することも重要なポイントです。各部門での予算がない製造業様は、是非この機会に作成してみてはいかがでしょうか。

奥村 宙己
Hiroki Okumura
立命館アジア太平洋大学卒業。2014年、(株)エスネットワークスに新卒として入社。スポット支援として事業計画作成、事業デューデリジェンス、財務デューデリジェンス、M&Aアドバイザリーを担当。常駐支援として管理体制構築支援、月次決算体制構築支援、再生企業の事業計画実行支援、クロスボーダーPMIを担当。タイ国において進出サポート及び会計・税務コンサルティングに従事。

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