ビジネス・経済 2018.10月号

ITへの投資及びPMI

日本とアジアで20年、1300社の経営に
寄り添ってきたエスネットワークスが解説する、
在アジア日系企業の経営管理術。

IT投資の目的「経営情報の入手」

今回は近年AIの発展に伴い、重要視されているIT投資について弊社の常駐案件の経験からPMIの目線で解説させて頂きます。

PMIフェーズにおいて実施されるIT投資の主な目的は「経営情報の入手」でございます。CFOを含む経営陣が様々意思決定を行う為には、現場の経営情報を「適時・適切」な形で入手する必要があります。ミスのチェック、マンパワーの進捗管理、最終報告を行う業務は日本人が行っているケースが多く、結果的にIT投資を初期に行って自動化した方が、投資金額は少なかったケースも多く存在しております。

IT投資内容とは

具体的なIT投資の可否について検討する上で内容がどのようなものであるかをまず把握しておく必要があります。主にカスタマイズのレベルによって以下の3種類型を理解しておくとよいでしょう。


1.パッケージ商品
市販されているソフトを購入し、業務にそのまま利用するパターンです。採用するメリットは費用が少額で済む事であるが、特殊なビジネスモデルで事業を展開している場合は、情報を100%整理することは難しいと考えられます。

2.カスタマイズ
このパターンはソフトウェア会社のパッケージ商品を購入後に自社のビジネスモデルにあうようにその一部をカスタマイズすることをいいます。メリットとしてはパッケージ商品である為、費用は少額で済みますが、カスタマイズを対応する人材や要件定義に時間を要し、想定通りにならなかった場合に逆に使いづらくなる事が考えられます。

3.自社システム構築
ゼロベースから自社システムを構築することをいいます。複雑なビジネスモデルであったり、規模が相当程度大きい場合に採用されることが多い印象です。メリットとしては自社が理想とするシステムを構築できますが、相当の人的リソース並びに資金が必要で、担当者が要件定義を正確に行えなければ、全く使えないシステムが構築されるリスクが存在します。

これらのシステム投資を行う際には、全社目線で経営判断ができ、投資効果に対して説明ができる人材が必要で、専門家への相談や担当者を本社からプロジェクトベースで派遣する必要があると考えております。次回以降は具体的な投資後の実務フローについてご説明させて頂きます。

奥村 宙己
Hiroki Okumura
立命館アジア太平洋大学卒業。2014年、(株)エスネットワークスに新卒として入社。スポット支援として事業計画作成、事業デューデリジェンス、財務デューデリジェンス、M&Aアドバイザリーを担当。常駐支援として管理体制構築支援、月次決算体制構築支援、再生企業の事業計画実行支援、クロスボーダーPMIを担当。タイ国において進出サポート及び会計・税務コンサルティングに従事。

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