ビジネス・経済 2019.05月号

第37回 海外不動産投資で世界のミリオネアを目指せ!

世界のミリオネア

 最近、不動産コンサルタントであるナイトフランクが世界のお金持ちに関する「2019年度版ウェルス・レポート」を出した。投資の知識がある人ならわかるはずだが、不動産というのは多くの場合、個人が資産形成する上で避けて通れない重要な資産でもある。

 そして、これによると2018年は世界のミリオネア(自分が居住する住宅資産を除いて100万ドル以上の純資産を持つ富裕層)が1,960万人と約2,000万人になった。日本語で簡単にいうと、いわゆる億万長者達である。

 例えば、あなたの自宅を除外して、それ以外の不動産を含む全金融資産から、住宅ローンを含む全負債を差し引いたのが、この計算での純資産である。すなわち、それが1億1,000万円以上あれば、あなたは世界の富裕層、上位2,000万人の仲間入りできるわけだ。実際、日本の場合、人口100万人当りのこのミリオネア比率は、アメリカ、ドイツを抑えて世界でトップということだ。

自主年金計画

 ところでつい先日、マネーガイドで『老後にいくらのお金が必要かというゴールを明確に』という興味深いコラム記事を読んだ。それによると、これから退職する世代の人達が年金以外に必要だと考えている老後資金は2,000~3,000万円というアンケート結果があるそうだ。

 しかし、これは感覚的な期待値でしかなく、実際には毎年年金で不足する必要な生活費を積上げて計算すると、お金の心配をしないで人生をまっとうするには5,000万円の金融資産が必要とのこと。さらに、老後は海外に移住したい、世界中を旅して回りたいなどの積極的な人生計画がある場合、所要金額は当然それ以上に膨らむ。

 実際、筆者も現在、タイと日本を行ったり来たりの二重生活をしているが、自宅が2軒必要な上に、最近は円安バーツ高が進んだことから、バンコクの方が日本より生活費が安いという実感もあまりなくなった。いわゆる「バンコク沈没組」と呼ばれるような切り詰めた生活でなく、ゴルフや旅行、食事会や飲み会に出たりとそれなりの生活をしていると結構生活費がかかる。従って、残念ながら年金の「勝ち逃げ世代」でない筆者にとっても、これは他人ごとではないのである。

 それに、今後ますます日本社会の老齢化が進んでいく中、今の公的年金の状況では、30代の働き盛りの人達などは将来の老後のために、さらに多くの「自主年金」を自力で作り上げていくしかない。その場合、世界のミリオネアに仲間入りすることが資産形成の格好のゴールになるし、ある意味、これがフィナンシャルフリーダムへのライセンスだろうとも思うのである。

海外不動産は市場透明度と成熟度

 そこで冒頭に書いたように、避けて通れない資産形成手段の一つが不動産なのである。しかも、現代はリスク分散を考えて円資産だけでなく外貨資産へも分散投資するべき時代であり、別にタイである必要はないが、海外不動産投資は重要な選択肢だと筆者は考える。

 ただし、この自主年金のために資産形成を急ぐといっても、投資する国の不動産市場の透明度や成熟度は海外不動産投資で最も重要な評価基準の一つである。つまり、投資利回りがどうのこうのという前に、不動産投資が投資とは呼べず投機でしかないような国は、最初から除外するべきなのだ。そう考えると、総合不動産サービス大手のJLLが出した2018年不動産市場透明度インデックスでも、ASEANではシンガポール、マレーシアに次いで透明度が高いといわれるタイは、投資先として検討すべき有力候補だろうと思うのだが…。


藤澤 慎二
前職はドイツ銀行の国際不動産投資ファンド、RREEFのシニア・アセットマネジャーで米国公認会計士。現在はバンコクに在住し、自身のブログ「バンコクコンドミニアム物語」(http://condostory.blog.jp)で、バンコクの不動産マーケット情報を発信している。

連絡先:087-481-9709
bkk.condostory@gmail.com

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