ASEAN最大級の産業部品展示会『METALEX 2014』開催! 出展企業インタビュー

metalex 2014

11月19日(水)~22日(土)の間、機械設備と金属製品技術に関するASEAN地域で最も大きな国際展示会『METALEX 2014』が、バンコク国際展示場(BITEC)で開催される。9ヵ国のパビリオンを含む全50ヵ国から、2,700以上のブランドが4,000以上の新機械技術を展示・実演。来場者70,000人を見込む、一大見本市となる。

出展企業インタビュー

■日本の技術が詰まった“溶接機”メーカー

株式会社ダイヘンは溶接機をはじめ、溶接技術とメカトロニクスを組み合わせた付加価値の高いロボットなどを提供する、大阪のものづくり企業だ。東南アジア、オセアニア、インドでの溶接機、切断機およびその部品の製造・販売を行う関連会社、OTC DAIHEN Asia Co.,Ltd.のExecutive Vice Presidentである有岡直剛氏に、同社の今と未来、そしてMETALEX 2014への出展について話を伺った。

metalex2014

―事業概要を教えてください

株式会社ダイヘンは1919年の創立以来、動力伝達装置及び分布製品、前進成分、溶接及びメカトロ事業の3柱に基づき、グローバルに事業を展開しています。当社は高性能の溶接機、および溶接技術とメカトロニクスを組み合わせ工業用ロボットを製造しており、お客様の製造工程の自動化を提案しています。
現在、ダイヘングループはアメリカやヨーロッパ、アジアなど世界中に32の関連会社があります。タイには1989年に進出、ナワナコン工業団地に工場を設立し、アーク溶接とプラズマ切断のトーチ、その消耗部品を製造、90年よりタイ国内でも販売を開始しました。96年より販売会社を設立し、アーク溶接機、プラズマ切断機、産業用ロボットの販売を行っています。コントロール、溶接一式をひとつのルームにまとめ、そのまま電気とガスを繋ぐだけで安全に使用できるパッケージ製品も好評をいただいています。

―アメリカ、欧州、日本を含む、世界のほかの国や他地域と比べ、タイの工業・産業をどのような違いがあると思われますか。

タイの工場は自動化率が低いという印象を持ちました。先進国の工場ではラインにロボットが並びオートメーションが進んでいますが、タイでは今も人が並んでいます。溶接は職人技術が必要な作業ではあるのですが、火花が飛ぶ“過酷で危険”な作業でもあります。そのため、この職に就きたがる人が少ないという現実もあり、生産ラインの自動化を行う場合は、溶接作業からオートメーションを取り入れる工場が多いのではないでしょうか。ロボットが溶接作業を行うことにより、安全性が高いことはもちろん、仕上がりも安定、生産の効率向上に繋げることができます。タイは人件費が高騰、かつ人材の確保が難しいという問題も抱えていますから、当社の技術を通じ、先進国同様の工場自動化に少しでも貢献できればと考えています。

―今後、どのような事業展開を予定されていますか。

AEC発足も見据え、今後ますますニーズが増えることが予想されるミャンマー、カンボジア、バングラデシュなどへ販路を拡大していきます。当社が今まで培った経験と技術で、付加価値の高い高品質化・自動化へのお手伝いをできればと思っています。
設立以来、Q・C・Dを徹底して行うことをモットーに、製品を納得してもらった上で購入いただき、納品と設置で終わるのではなく、購入後には定期点検や各種サポート、アフターフォローサービスを実施、予防保全に努めています。そのためのトレーニングやメンテナンス・エンジニアの育成を社内で行っています。

―展示されるものについて

METALEXには2005年より毎年出展し、新しい製品を欠かすことなく常に展示してきました。今回も低温で溶接することで、熱での歪みや亀裂が入りにくくする“コールドタンデム”やロボットと溶接が一体化した“シンクロフィーダー”、溶接の状況を確認できる“アークモニター”など、新しい製品を数多く出展します。展示会にお越しの際は、ぜひ当社ブースにお立ち寄りください。

OTC DAIHEN Asia Co., Ltd.
BANGKOK OFFICE
23/43, Fl.16th Sorachai Bldg., 23 Soi Sukhumvit 63,
Klongtonnua, Wattana, Bangkok 10110
02-714-3201
www.otcdaihenasia.com

日系自動車製造ビジネスの、東南アジア2大拠点
タイとインドネシアが『METALEX 2014』で協調、相互発展を目指す

9月某日、ジャカルタ市内のホテルで、『METALEX 2014』におけるタイとインドネシアの協調に関する記者会見が行われた。
昨年末に国際協力銀行(ADB)が日本の製造企業を対象に行ったアンケート調査では、「現地マーケットの今後の成長性」などの理由から、中期的に有望な投資先としてインドネシアが1位という結果が発表された。日系自動車メーカーはインドネシア製造拠点の拡張投資を加えており、部品メーカーもそれに追随し新規進出を続けている。
10月20日には、ジョコ・ウィドト新大統領が誕生する予定だ。貧しい家庭の出身で、庶民派と言われる同氏には民主化の進展が期待されており、製造業に不可欠なインフラ整備投資にも注目が集まっている。
会見には、在ジャカルタ・タイ大使館、商務部参事官のVilasinee Nonsrichai氏、タイ基盤産業関連協会会長のViroj Sirithanasart氏、インドネシア金型機械協会(ASPES)会長のOei Jam Tjhio氏と、Reed Tradex社で今回の『METALEX 2014』プロジェクト・マネージャーのSirirat Sungvichai氏らが出席。今展示会におけるタイとインドネシアの協調について、2ヵ国間の貿易拡大、そしてASEAN地域全体の製造コミュニティを形成できる好機となるとの認識を示した。
前出のタイ基盤産業関連協会会長であるViroj Srithanasart氏は、「タイとインドネシアは、日本や欧米からの投資に応えられるだけの生産基盤を整えています。今展示会は、国を超えた連携のためのプラットフォームとしても、有意義な場になると考えています」と述べた。
尚、タイ政府管轄のMICE推進組織、TCEB(Thailand Convention and Exhibition Bureau)は、条件を満たすインドネシア人来場者・投資家に対し宿泊場所を提供するなど、誘致に力を注いでいる。
今回で28回目の開催となる『METALEX 2014』は、金型産業機械に関するソリューション技術が行き交うだけでなく、グローバルビジネスに欠かせないローカルパートナ
ーとの出会いを提供するプラットフォームとして、タイだけでなく東南アジア全体を見据えている。

metalex 2014
32nd Floor, Sathorn Nakorn Tower, 100/68-69 North Sathorn Road,
Silom, Bangrak, Bangkok 10500
Tel: +66(0)2-686-7288
E-mail: metalex@reedtradex.co.th
www.metalex.co.th

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