国家戦略と東部経済回廊計画がタイの命運を左右:プラユット首相

「(英字紙)バンコクポストのモットーが、“信頼できる新聞”なら、私のモットーは、“信頼できる首相”だ」――プラユット・チャンオチャ首相は8月1日に開催された「バンコクポスト創刊72周年フォーラム」で祝いの言葉をのべるとともに、ユーモアを交えながら軍事政権の功績や推し進める戦略をアピールした。

「タイが中所得国の罠から逃れ、高所得国家の仲間入りするには、『20ヵ年国家戦略(2017年~2036年)』と『東部経済回廊(EEC)』計画を堅持しなけばならない」。 4年前のクーデターを経て誕生した軍事政権は、世界の流れに合わせた変革を進めていると強調。これまで政府のシンクタンク「国家経済社会委員会(NESDB)」が策定する5ヵ年開発計画は、予定通りに履行されないことが多く、現政権はECC計画を「20ヵ年国家戦略」の一部として推進していく考えだ。

過去の民主政府が実現できなかった、より高度な技能を備えた次世代の人材を育成を目的としており、首相は「小学生レベルから変革を始めなければならないので、20年はかかる」と長期的な視野に立って国の成長を図る見通し。また、高付加価値を生む重点(Sカーブ)産業として、航空宇宙、バイオ技術、医療など10分野を挙げている。

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